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浄土真宗本願寺派 西法寺 大阪府柏原市

〒582-0021 大阪府柏原市国分本町5-6-19

TEL.072-977-3882

浄土真宗とは

今月の法話

2009年9月の法話
  「摂取不捨(せっしゅふしゃ)の利益(りやく)にて
            無上(むじょう)覚(かく)をばさとるなり」
(2009年 真宗教団連合「法語カレンダー」9月のことば)
 今月の言葉は親鸞聖人の詠まれた『ご和讃(三帖和讃=浄土和讃・高僧和讃・正像末和讃)』の中「正像末和讃」の一番最初に掲げられるご和讃の中の一節です。

   「弥陀の本願信ずべし 本願信ずるひとはみな
     摂取不捨の利益にて 無上覚をばさとるなり」


 このご和讃は、
【阿弥陀如来の本願(第18願=仏説無量寿経に説かれている48願の中の第18番目の願いで、命あるものすべてに対して極楽浄土に生まれたいと思い阿弥陀のはたらきをそのままに受け取り信ずる者は必ず浄土に生まれさせることを誓った阿弥陀如来の根本の願い)をそのままに信じなさい。その本願を信じるすべての人は、阿弥陀如来の絶対に捨てることがないという救いの手にいだかれ、この世の命の縁が尽きたら、み仏にいだかれてお浄土に生まれさせて頂き、阿弥陀如来と同じこの上のない悟りをえさせて頂く】という意味です。

 このご和讃は、聖徳太子が親鸞聖人の夢の中に出てこられて「弥陀の本願信ずべし……」と教えられ、そのことを聖人は大変喜ばれということです。

 さて、阿弥陀さまの救いは「摂取不捨」であると示されます。親鸞さまはそのことを「ひとたび取りて、永く捨てぬなり」と説明して下さっています。つまり阿弥陀さまは私たち一人ひとりのいのちをいだき続け絶対に捨てることがないということです。

 そんなはたらきが私たちの周りにあるでしょうか。私たちは色々なものを頼りにします。お金、土地、ペット、友達、家族など……しかし形あるものは必ず崩れていくのです。いつどのような状況になるかわからないのです。例えば、自然災害や事故・事件・病気などどんなものに巻き込まれるかわからないというのが本当のことでしょう。たまたま、今はある程度うまくいっているだけなのかもしれません。頼りにしていたものが頼りのならなくなりそのたびに孤独になっていくのが私たちではないでしょうか。
そんな私だからこそ、私たち一人ひとりに本当の安心を与えたいという願いを建てられたのが阿弥陀さまなのです。

 絶対に私たちを裏切ることのない阿弥陀さまのはたらきを縁あるごとに聞かせて頂きましょう。
南無阿弥陀仏