修復工事について
西法寺では本堂内陣の全面的な修復工事と鐘楼屋根吹き替え工事をさせて頂くこととなりました。修復事業の趣意書は以下の通りです。工事についての報告をこのページでさせて頂きたいと思いますのでご覧ください。
親鸞聖人七百五十回忌 西法寺記念事業 趣意書(抜粋)
慈光のもと、貴家皆様方におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素は西法寺護持のためにご尽力賜わり誠に有り難うございます。お陰さまをもちまして平成七年には本堂屋根及び外縁等の修復工事が完成し平成八年三月には「本堂大修復・初代住職五百回忌・住職継職法要」をお勤めさせていただくことができました。これひとえに門信徒並びに有縁の皆様のご協力の賜と深く感謝申し上げます。
さて、本願寺では、明年四月より「親鸞聖人七百五十回忌法要」をお勤めされます。西法寺におきましては、これを記念して、本堂並びに伽藍の修復をもう一歩進めたく、前回の修復では未着手でありました内陣部分(阿弥陀如来様・親鸞聖人・蓮如上人をおかざりしてあるところ)・欄間・彩色・巻障子・襖などを全面的に改修・修復と鐘楼の屋根替えをいたしたく存じております。
皆様方のご懇念によりまして、念仏聞法の道場である本堂がより一層明るくお参りしやすい場としてよみがえらせていただき、明年「親鸞聖人七百五十回忌法要・西法寺本堂(内陣修復)並びに鐘楼改修法要」をお勤めさせて頂きたいと存じます。
何卒右の趣旨にご賛同下さいまして、格別のご協力の程、お願い申し上げます。
合 掌
平成二十二年四月
西法寺 住職 安藤 和範
門徒総代 田中 善逸
乾 有司
乾 正輝
裏野 隆司
西野 桂
西法寺門信徒・有縁の皆様
修復工事の様子
ご門徒の皆様のお陰で5月28日、完成の慶讃法要をお勤めして4か月になります。
内陣の床を今きれいにして頂いています。生漆を何度も塗りこんで下さっています。
欄間、巻障子も奇麗になって帰ってきました。親鸞聖人750回大遠忌記念の打敷張、お戸帳がかけられています。
畳も表替えをして頂き、ほんとうに明るくきれいなりました。
これもご門徒の皆様のお陰です。
内陣内部の修復は完成し水引・内敷・お供物・お花などで綺麗に荘厳し、法要を待つ態勢が整いました。1年以上ぶりの本堂でのおつとめ、胸が高まります。
ご本尊・親鸞さま(向かって右側)・蓮如さま(左側)をご安置する場所の後ろなどに金紙が張られ内陣がより一層厳かに明るくなりました。
これで内陣内部の修復は完成です。長い時間をかけて丁寧な仕事をして頂き感謝感激しています。
すべて出来上がりますのは5月18日の予定です。
内陣の金箔押が完成しました。丸柱には、着物などでこすったりしても、金箔がはがれにくいように、コーティングが施されます。
黒い柱が金で覆われると、今までとは違った雰囲気になってきました。
4月1日よりいよいよ金箔押が始まりました。
実際には漆を塗り湿った状態の上に箔押をするそうです。
2月下旬、正面部分の漆塗りが完成しました。
写真では分かりにくいのですが、柱は鏡のように光っています。
内陣北側の丸柱と梁です。
この個所の漆の部分は金箔がはられます。
平成23年1月下旬、現在は呂色塗りの最終段階です。
今は漆をできるだけ乾かすために作業は中断しています。しかし、正面部分の柱の鏡のような光沢には驚かされます。
現在は呂色塗りという工程だそうです。
呂色塗りとは、「乾燥させた漆を、炭や砥石で平に研磨し、生漆を刷り込んで、乾いたら鹿の角粉や磨き粉で磨き上げます。呂色は非常にツヤがあり、表面は鏡のように物を映す事が出来ます」ということだそうです。
作業の完成はもう少し後になります。
丁寧な仕事に感激しています。
内陣正面の角柱です。
漆の重ね塗りで鏡のように照明器具を映しています。これで仕上がりかと思ってましたらまだ作業工程の途中だそうです。
内陣宮殿(くうでん=ご本尊をご安置してあるやかた)の横の柱の上部の木組みです。
普段目に触れにくい場所ですがこんなところにもきっちりと彩色が施されてありました。
11月下旬、孔子の二十四の親孝行の教えの中、七つの教えの彫り物があります。
今まで汚れと埃で黒ずみ分かりにくかった彫り物がきれいになりました。
この写真は、年老いて食べ物を歯で噛むことが出来なくなった姑に乳を飲ませている嫁の姿を表しています。
高い所での作業ですのでしっかりした足場を組んでのしごとです。
又、柱の上部のには鳳凰・獅子・牡丹などが描かれていることがわかりました。
10月から彩色の修複作業が始まりました。
昔の絵をそのまま修復してて頂こうということで長年たまった汚れの除去作業から始めて頂いています。
祖師(親鸞さま)のご安置している所の欄間の部分です。(欄間は現在修復中)
黒い部分が漆の塗ってあるところで一応仕上がっています。
9月末内陣柱の漆塗りは一部を仕上げ中休みに入ります。
10月11月は彩色(柱の上の部分などに書いてある絵)の修復作業になります。
漆塗りの本格的な仕上げは12月から再開されます。
8月30日現在下の写真の部分に1回目の黒漆を塗りはじめられています。
漆は3回重ねて塗るそうです。
8月中旬頃より乾燥が終わった内陣の柱に漆と砥の粉をまぜたパテ状のものを塗って下地をつくっています。
7月30日現在、古い漆を落とし木を強くするために漆とガソリンを混ぜた溶液を塗って乾燥させています。
7月初旬、金箔をはがしてみたら昔の雨漏りで柱の一部が腐っていました。
改めて大工さんにお願いして腐った部分を取り除き、修復して頂きました。これで安心して漆が塗れるそうです。
6月30日鐘楼修復工事完成しました。
新しい屋根が銀灰色に輝いています。
5月27日、内陣の格天井の板替えほか内陣内の大工さんの工事が完了しました。
5月27日、鐘楼の修復も順調にすすんでいます。新しい瓦がのりました。
4月24日、お内陣の仏さまやお宮殿を修復のため運び出し。
平成22年4月30日、鐘楼に屋根替えのための足場と大屋根が作られました。