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浄土真宗本願寺派 西法寺 大阪府柏原市

〒582-0021 大阪府柏原市国分本町5-6-19

TEL.072-977-3882

浄土真宗とは

今月の法話

2012年1月の法話
「如来(にょらい)大悲(だいひ)の恩(おん)をしり
 称名(しょうみょう)念仏(ねんぶつ)はげむべし」
「摂取(せっしゅ)の心光(しんこう) つねに照護(しょうご)したもう」
(2012年 真宗教団連合「法語カレンダー表紙と1月のことば)
 あけましておめでとうございます。 西暦2012・平成24年の幕開けです。
 西本願寺では、昨年4月よりお勤めされてきました浄土真宗の宗祖「親鸞聖人750回大遠忌法要」の締めくくりとして「御正当」【1月9日〜16日】がお勤めになります。
 昨年はご縁があり、法要に5回お参りをさせて頂く機会を恵まれました。
 ご本山の法要などにお参りさせて頂きますと、雰囲気がそうさせるのか、何かしら有り難い心持ちが致します。
  「阿弥陀さま有り難うございます」
  「親鸞さま有り難うございます」
  「蓮如さま・七高僧さま・聖徳太子さま、そして、私にみ教えを伝えて下さった方々 有り難うございます」等々………。
 これは大事なことだと思います。
 そういうことを思わせていただく場があるということは、自分自身を見つめ直す場を持っているということでもあるからです。

 親鸞さまの言葉には、阿弥陀仏のはたらき・お釈迦さまの教え、それを伝える多くの先輩の教えに照らして、ご自身を深く見つめられ、人間としてごまかしのない非常に厳しい言葉で自分の姿を語られているものも少なくありません。
 例えば、ご自分のことを「煩悩成就の凡夫」、「いし・かわら・つぶてのごとくなるわれら」というような表現をされています。
 しかし「そのような者を放っておくことができない。救わずにはおかない。というのが阿弥陀さまのお心なのです」と、親鸞さまは教えて下さいます。

 本願寺にお参りして、そんな阿弥陀さまのはたらきを何となく感じ、手を合わせることになるのでありましょう。
 阿弥陀さまは、何時でも何処でも常にはたらいて下さっていますから、何時でも何処でも、そのはたらきを感じ喜ばせて頂いたらいいのですが、そうはいかないのが私たちです。何かの形がなければ、合掌したり念仏したりすることができません。それは形にとらわれた心を私たちが持っているからです。
 しかし、そのとらわれた心が「間違いである。捨てなさい」と親鸞さまは申されていません。親鸞さまによれば、その心(煩悩にまみれた心)は死ぬまで消えることはないと申され「煩悩まみれの今の私を、抱き包んで下さるのが阿弥陀さまだ」と申されています。

 カレンダーの表紙の言葉は、そんな阿弥陀さまのはたらきを表したものです。表紙の言葉は「ご和讃」に
     『信心のひとにおとらじと 疑心自力の行者も
           如来大悲の恩をしり 称名念仏はげむべし

  (阿弥陀仏の本願のはたらきを喜ぶ人々に、劣らないように、阿弥陀仏のはたらきを疑って、自分の力で浄土に往生しようとする人でも、阿弥陀さまのお慈悲の恩を知り、称名念仏にはげむことが大切である)
 つまり、阿弥陀さまのことを疑う人に対しても、絶対に阿弥陀さまは切り捨てることなく、はたらき続けておられるということです。
 そして、1月の言葉は、お正信偈の中の「摂取心光常照護」です。
 阿弥陀さまの光は、ずっと私を照らし続け護り続けて下さるのです。ですから、阿 弥陀さまのはたらきを聞き続けさせて頂くことが大切になります。

 聞法のご縁を大切にしたいと思う年頭です。
南無阿弥陀仏