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浄土真宗本願寺派 西法寺 大阪府柏原市

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浄土真宗とは

今月の法話

2016年5月の法話
 「弥陀(みだ)の誓(ちか)いに 帰(き)しぬれば 
       不退(ふたい)のくらい 自然(じねん)なり」

(2016年 真宗教団連合「法語カレンダー」5月のことば)
 今月の言葉は「正信偈」の「憶念弥陀仏本願 自然即時入必定(おくねんみだぶつほんがんじねんそくじにゅうひつじょう)」を意訳したものです。

 この正信偈の御文の読み下しは、「弥陀仏(みだぶつ)の本願(ほんがん)を憶念(おくねん)すれば、自然(じねん)に即(そく)の時に必定(ひつじょう)に入(い)る」『浄土真宗聖典(註釈版)』です。
 現代語版には《阿弥陀仏(あみだぶつ)の本願を信じれば、おのずからただちに正定聚(しょうじょうじゅ)に入る》と示されています。
 今月の法語は先月の言葉に引き続き龍樹菩薩さまの説かれた阿弥陀さまのはたらきを示された御文です。

 阿弥陀さまの誓い(本願)とは「生きとし生けるものを必ず極楽浄土に生まれさせ仏の悟りを開かたい」ということです。
 今月の言葉では「弥陀の誓いを信じる」と表現しないで「弥陀の誓いに帰す」と示されています。
 「帰す」というのは「帰命する」ということで、心から信じ敬うという意味です。「帰」ということは、自分のことをおまかせするとか疑いなく頼りにするということだと親鸞さまもお示しくださいます。

 そして、阿弥陀さまの本願のはたらきにおまかせする者は「不退のくらい」に入ると申されます。正信偈では「入必定」と示されています。必定とは「仏の悟りを開くことに必ず定まった位」ということです。
 親鸞さまは、私達が阿弥陀さまのはたらきをそのまま受け入れおまかせすることで、必ず極楽浄土に生まれ仏の悟りを開かせて頂けることが自然なことであると、龍樹菩薩さまの言葉からお示しくださったのです。

 親鸞さまは龍樹さまを讃えられるご和讃に

     不退のくらいすみやかに
     えんとおもはんひとはみな
     恭敬(くぎょう)の心に執持(しゅうじ)して
     弥陀の名号称すべし
【龍樹菩薩の著わされた『大智度論(だいちどろん)』の「易行品(いぎょうぼん)」にあるお示しより《退転することなくまちがいなく悟りを得る位にさだまることを求める人は、阿弥陀仏をつつしみうやまい、そのはたらきにおまかせする心をたもって、阿弥陀仏のみ名を称えるべきであります》(筆者訳)】
 この阿弥陀仏をつつしみうやまう心も阿弥陀さまによって与えられた心であると聞かせて頂くことです。

 阿弥陀さまの誓い(はたらき)にまかせることによって仏の悟りを開かせていただくいのちをかかえた方々と、ともに生きている私たちであります。お互い仏さまに成らせて頂く、仏さまより大切にされる掛け替えのない命を頂いている人間という思いを大切にしていきたいものです。
南無阿弥陀仏